此処はポケモン擬人化軍隊企画、『御旗のもとに』参加キャラの専用ページです。 設置H20.2.29
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2008/06/17 (Tue)
23:59:12
◇zero hour 2(5/31~6/1)
メアレイヒの雪崩作戦。
声だけですが、ライス中尉をお借りしました。
ゼロアワー(zero hour)
決定的瞬間
声だけですが、ライス中尉をお借りしました。
ゼロアワー(zero hour)
決定的瞬間
それは、日常の中の非日常。
それは、非日常が日常の世界。
それは、刻々と生者:負傷者:死者の比率が変わる世界。
地面に着いた踵。
次の瞬間には爪先で地面を蹴り出して、身体を前に倒し込む。
両手には三対六刃。
回収する事を捨てた、一投一撃使い切り用の柔らかい刃が、あたしの手を離れて空を裂く。
六方に投じられた刃。
それが友軍と切り結んでいた敵兵の腕に、足に、胴体に突き立つ、と。
焔火が、氷華が、電光が。
各々の効果を発揮して、傷を負わせると引き換えにその姿を砕く。
飛剣があたしの手を離れた頃には、既にあたしの手は腰の小太刀の柄へと掛かっている。
黒い組紐と柄巻きの玄兎と、白い組紐に柄巻きの白鴉。
月と太陽、陰と陽、有と無
―― 玄い兎と白い鴉の意匠の双刃を抜き放ち、次の一歩。
視線の先で、さっきの一投で腕に氷塊を貼り付かせた敵兵があたしを見つける。
「 ―― 小娘が」
苦々しく吐き捨てたその一言に、にっこりと笑って一言。
「如何にも三下悪役下っ端な科白をどーも」
口を開く。吼える。
「とっとと道を開けなさい!!」
刃を向けるのも勿体無いと、柄尻でこめかみを強く打ち抜く。
白目を剥いて崩れ落ちた敵兵の肩を掬い上げ、こきりと外して次へと走る。
---
大立ち回りを繰り広げ、既に幾人かのメアレイヒ兵に呻きを上げさせて暫し。
―― ?
小太刀から滴る、ぬめった命の欠片を払い落とし、ふと耳をそばだてる。
横合いから突き出された棍を絡めとり、顎に掌打を撃ち込んだ頃には、その違和感は目にも明らかにオースィラ兵の意表を突いた。
「……雪崩!?」
嘘、と呟いたオースィラ兵の一人が、語尾を苦鳴に変えて崩れ落ちる。
ナイフを突き立てられた肩を押さえる兵の向こうには、喜悦の表情のメアレイヒ兵。
「なぁにを笑っているのかしら?」
ん?と小首を傾げて問えば、メアレイヒ兵の表情が凍る。
あたしとメアレイヒ兵の間に挟まれたオースィラ兵の表情も蒼褪めて、メアレイヒ兵の眼前に突き付けられた小太刀の切っ先を見上げている。
「動けるわね?」
肩を負傷した兵に問えば、コクコクと頷いて。
「ならとっとと衛生兵捉まえて手当てしてもらいなさい」
早く、と無事な方の肩を押せば、弾かれた様に負傷したオースィラ兵が駆ける。
「一つ聞くわ」
小太刀の切っ先は、揺るがない。
「“アレ”は、あんたらの仕組んだ事ね?」
引き攣った笑いに、答えを得る。
どんな方法を使ったにしろ、雪崩の起きた所は、ざっと見ても空軍基地の直ぐ傍で。
……空軍基地が雪崩に巻き込まれた事は想像に難くない。
下手をすれば尾根伝いに、近い海軍基地と総合本部までその余波が届いているかもしれない。
キチリと刃が鳴れば、僅か爪先程、小太刀の切っ先がメアレイヒ兵の眼に近づく。
それが、メアレイヒ兵の緊張の限界だった。
構えた軽機関銃から放たれたのは、弾丸ではなく細かな砂の粒。
鋼タイプには効果の無い ―― それでも視界を奪うには充分な砂嵐を盾に、メアレイヒ兵が逃走を謀る。
「待ちなさ…っ!?」
その背を追うも、がくんと前につんのめり、咄嗟に受身を取ろうとしても足が動かない。
辛うじて空いていた手で身体を支えるも、強打した膝が痺れる様な痛みを脳に伝えて、一瞬息が詰まる。
地面に膝を付いたあたしを見て好機と思ったか、逃げようとしていたメアレイヒ兵が軽機関銃を構えた。
―― でも遅い。
投じた飛剣の一本は銃口を氷塊で覆い、頬を裂いた飛剣は電光となって相手の意識を奪う。
淡く積もった雪の上に倒れたメアレイヒ兵を眼の端に入れながら、動かない右足首を確認して ―― うわ、と溜息を零す。
グルグルと足首に絡み付いた、草とも蔦とも判らない植物。
どうやら『草結び』の応用の様だが…辺りを見回しても他の人影が無い所を見ると、この兵が仕掛けたものか、それとも前に此処で戦闘した者達の置き土産らしい。
自分の間抜けさに呆れつつ、小太刀でサクサクと草を切り、さて立ち上がろうと右足を着いたその途端。
「いっ ――――― !!」
膝を打った時とは比べ物にならない右足の激痛に、再び膝を着いてぷるぷる呻く事暫し。
……ひ、捻った…?
てか下手したら捻挫?
視線を前に向ければ、まだ意識は失っている様子のメアレイヒ兵。
それでも何時気が付くかは判らない。
そして、もし今気が付かれたら……あたしは凌ぎきれるのか?
「………嘘でしょー」
呆けていたのは多分数秒。
コートの襟に付いている幅広のベルトを外し、ブーツの上から右足首にきつめに巻いて固定する。
ほてほてと灰色雲から落ちてきた雪片が頬に触れ、「最悪」と小さく呻きながらも、右足を庇いつつ立ち上がって溜息一つ。
(冷やしている暇も、安静にしてる暇も無い。ついでに止めを刺しに行って反撃される可能性がある位なら、その分前線の医療隊を目指した方が…まだマシよね)
ひょっこひょっこ。
右足をあまり地面に擦らない様にしながら、医療隊の配置されている方向を目指す。
降り始めた雪は、既にほてほてからぼたぼたに。
これに風が交じれば、あっという間に吹雪くだろう。
(足跡は雪が消してくれるし…後は戦闘に鉢合わせないか、ね)
どーしようかなーと悩みながら、樹に凭れて通信機のスイッチを入れ、周波数を合わせる。
「ライス中尉?」
『おぉ?どーしたディア』
「いえ、ちょーっと中央から離れちゃったみたいなんですけど…そっちは如何なっています?」
『んー…山場は越えたって感じだな。雪も降って来たんで、互いに攻撃の手が鈍くなってんな~』
通信機の向こうで剣戟が響くも、中尉は余裕であしらっている様だ。
「了解。早めに合流出来るようにします」
ぷちりと通信を切って震える足を見下ろせば、自分の迂闊さにほとほと嫌気が差す。
「痛いっつーの」
呻いて大きく溜息一つ。
「……行きますか」
今メアレイヒ兵に遭ったら加減出来る余裕はないなぁと手持ちの武器を確認しつつ、のたくたと先に進む。
+++++
必殺意地っ張りの痩せ我慢。
途中途中休みながら移動してるので、拾ってくだs(何の電波だ^^;
それは、非日常が日常の世界。
それは、刻々と生者:負傷者:死者の比率が変わる世界。
地面に着いた踵。
次の瞬間には爪先で地面を蹴り出して、身体を前に倒し込む。
両手には三対六刃。
回収する事を捨てた、一投一撃使い切り用の柔らかい刃が、あたしの手を離れて空を裂く。
六方に投じられた刃。
それが友軍と切り結んでいた敵兵の腕に、足に、胴体に突き立つ、と。
焔火が、氷華が、電光が。
各々の効果を発揮して、傷を負わせると引き換えにその姿を砕く。
飛剣があたしの手を離れた頃には、既にあたしの手は腰の小太刀の柄へと掛かっている。
黒い組紐と柄巻きの玄兎と、白い組紐に柄巻きの白鴉。
月と太陽、陰と陽、有と無
―― 玄い兎と白い鴉の意匠の双刃を抜き放ち、次の一歩。
視線の先で、さっきの一投で腕に氷塊を貼り付かせた敵兵があたしを見つける。
「 ―― 小娘が」
苦々しく吐き捨てたその一言に、にっこりと笑って一言。
「如何にも三下悪役下っ端な科白をどーも」
口を開く。吼える。
「とっとと道を開けなさい!!」
刃を向けるのも勿体無いと、柄尻でこめかみを強く打ち抜く。
白目を剥いて崩れ落ちた敵兵の肩を掬い上げ、こきりと外して次へと走る。
---
大立ち回りを繰り広げ、既に幾人かのメアレイヒ兵に呻きを上げさせて暫し。
―― ?
小太刀から滴る、ぬめった命の欠片を払い落とし、ふと耳をそばだてる。
横合いから突き出された棍を絡めとり、顎に掌打を撃ち込んだ頃には、その違和感は目にも明らかにオースィラ兵の意表を突いた。
「……雪崩!?」
嘘、と呟いたオースィラ兵の一人が、語尾を苦鳴に変えて崩れ落ちる。
ナイフを突き立てられた肩を押さえる兵の向こうには、喜悦の表情のメアレイヒ兵。
「なぁにを笑っているのかしら?」
ん?と小首を傾げて問えば、メアレイヒ兵の表情が凍る。
あたしとメアレイヒ兵の間に挟まれたオースィラ兵の表情も蒼褪めて、メアレイヒ兵の眼前に突き付けられた小太刀の切っ先を見上げている。
「動けるわね?」
肩を負傷した兵に問えば、コクコクと頷いて。
「ならとっとと衛生兵捉まえて手当てしてもらいなさい」
早く、と無事な方の肩を押せば、弾かれた様に負傷したオースィラ兵が駆ける。
「一つ聞くわ」
小太刀の切っ先は、揺るがない。
「“アレ”は、あんたらの仕組んだ事ね?」
引き攣った笑いに、答えを得る。
どんな方法を使ったにしろ、雪崩の起きた所は、ざっと見ても空軍基地の直ぐ傍で。
……空軍基地が雪崩に巻き込まれた事は想像に難くない。
下手をすれば尾根伝いに、近い海軍基地と総合本部までその余波が届いているかもしれない。
キチリと刃が鳴れば、僅か爪先程、小太刀の切っ先がメアレイヒ兵の眼に近づく。
それが、メアレイヒ兵の緊張の限界だった。
構えた軽機関銃から放たれたのは、弾丸ではなく細かな砂の粒。
鋼タイプには効果の無い ―― それでも視界を奪うには充分な砂嵐を盾に、メアレイヒ兵が逃走を謀る。
「待ちなさ…っ!?」
その背を追うも、がくんと前につんのめり、咄嗟に受身を取ろうとしても足が動かない。
辛うじて空いていた手で身体を支えるも、強打した膝が痺れる様な痛みを脳に伝えて、一瞬息が詰まる。
地面に膝を付いたあたしを見て好機と思ったか、逃げようとしていたメアレイヒ兵が軽機関銃を構えた。
―― でも遅い。
投じた飛剣の一本は銃口を氷塊で覆い、頬を裂いた飛剣は電光となって相手の意識を奪う。
淡く積もった雪の上に倒れたメアレイヒ兵を眼の端に入れながら、動かない右足首を確認して ―― うわ、と溜息を零す。
グルグルと足首に絡み付いた、草とも蔦とも判らない植物。
どうやら『草結び』の応用の様だが…辺りを見回しても他の人影が無い所を見ると、この兵が仕掛けたものか、それとも前に此処で戦闘した者達の置き土産らしい。
自分の間抜けさに呆れつつ、小太刀でサクサクと草を切り、さて立ち上がろうと右足を着いたその途端。
「いっ ――――― !!」
膝を打った時とは比べ物にならない右足の激痛に、再び膝を着いてぷるぷる呻く事暫し。
……ひ、捻った…?
てか下手したら捻挫?
視線を前に向ければ、まだ意識は失っている様子のメアレイヒ兵。
それでも何時気が付くかは判らない。
そして、もし今気が付かれたら……あたしは凌ぎきれるのか?
「………嘘でしょー」
呆けていたのは多分数秒。
コートの襟に付いている幅広のベルトを外し、ブーツの上から右足首にきつめに巻いて固定する。
ほてほてと灰色雲から落ちてきた雪片が頬に触れ、「最悪」と小さく呻きながらも、右足を庇いつつ立ち上がって溜息一つ。
(冷やしている暇も、安静にしてる暇も無い。ついでに止めを刺しに行って反撃される可能性がある位なら、その分前線の医療隊を目指した方が…まだマシよね)
ひょっこひょっこ。
右足をあまり地面に擦らない様にしながら、医療隊の配置されている方向を目指す。
降り始めた雪は、既にほてほてからぼたぼたに。
これに風が交じれば、あっという間に吹雪くだろう。
(足跡は雪が消してくれるし…後は戦闘に鉢合わせないか、ね)
どーしようかなーと悩みながら、樹に凭れて通信機のスイッチを入れ、周波数を合わせる。
「ライス中尉?」
『おぉ?どーしたディア』
「いえ、ちょーっと中央から離れちゃったみたいなんですけど…そっちは如何なっています?」
『んー…山場は越えたって感じだな。雪も降って来たんで、互いに攻撃の手が鈍くなってんな~』
通信機の向こうで剣戟が響くも、中尉は余裕であしらっている様だ。
「了解。早めに合流出来るようにします」
ぷちりと通信を切って震える足を見下ろせば、自分の迂闊さにほとほと嫌気が差す。
「痛いっつーの」
呻いて大きく溜息一つ。
「……行きますか」
今メアレイヒ兵に遭ったら加減出来る余裕はないなぁと手持ちの武器を確認しつつ、のたくたと先に進む。
+++++
必殺意地っ張りの痩せ我慢。
途中途中休みながら移動してるので、拾ってくだs(何の電波だ^^;
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