此処はポケモン擬人化軍隊企画、『御旗のもとに』参加キャラの専用ページです。 設置H20.2.29
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2008/05/06 (Tue)
23:20:59
◇車窓からは満月
横断鉄道の夕方~晩頃。
食堂車にて。
食堂車にて。
窓の外はすっかり日が落ちて、食堂車は夕食をとる人、食後の一服や早くもアルコールを摂る人の姿で賑わっている。
あたしとアカガネ少尉は夕食を終え、デザートタイムなのだが…。
「……気付いてる?」
「まあ…何となく」
はむっとチョコケーキを頬張るアカガネ少尉。もう既にケーキ皿は二枚空になっている。
「試しにね、ざっと数えてみたんだけど……十人以上乗ってるわよ」
「多いなー」
「多いわねー」
シフォンケーキに生クリームを乗せてあたしも一口。さっぱりとした甘さが食べやすい。
もつもつ食べてるあたしを見て、ふとアカガネ少尉がお代わりの紅茶を注ぎながら首を傾げた。
「そういや…今日はそんなに辛い物食べてなかったよな、ディア」
「そんな事無いわよ?トムヤムクンスープとか…」
「それ位だろ?食堂でルクスと食べてる時はもっと箸進んでるし」
「…………そ、そうだった?」
思い出せば、カレーとか他にも辛い料理があったのに…何でか食べる気があまり起きなかった。…スープは勿論美味しかったんだけれど。
……隊舎の食堂ではそんな事無かったのに。
ぼんやり紅茶にレモンのスライスを潜らせて、奇遇にも同じ列車に乗り合わせた同僚の人達を眺めていると、「満月の夜には『不吉』な事が起こるんだぞ~」と言っている青年の声が聞こえて、思わずそっちを見てしまう。
同じテーブルの人に話しているのは…多分海軍の人だ。
敷地内で釣りをしている姿を見た事があったわね。
「へー面白そーだなー」
「アカガネは怖がらないのね」
噂をしているテーブルを見つつ、明らかに信じていない様子のアカガネ少尉に訊ねれば、肩をすくめてアイスクリームが添えられたアップルパイにフォークを刺す。
「あんまり信じてないからなぁ。『不吉』って言ってもピンと来ないし」
「そうねぇ。ヤミカラスやムウマの鳴き声でも不吉って言うし…。」
「おや。あちらのお客様の噂はあながち間違ってはいないのですよ?」
そう言ってあたし達のテーブルに話し掛けて来たのは、真っ白な制服の…。
「えっと…車掌…さん?」
「へぇ。本当なんだ?」
「そうですね…見回りに行くと寝台車は満室の筈なのに、だぁれもいらっしゃらない個室があったり…後は…お連れさんを探す方にもお会いしますね」
あたしの言葉ににっこりと微笑んだ車掌さんが、気さくな笑みを崩さずにさらっと答える。
「それは丁度この様な美しい満月の夜に起きるものですから…。何時しか都市伝説として有名になったみたいです」
「…………」
「…………」
あまりにも世間話の様にさらっと言ってくれるものだから、思わず顔を見合わせてしまう。
「ふふっ。驚かせてしまいましたか。大丈夫ですよ。居なくなる方は決まってらっしゃいますので。……ええと、お客様方はご兄妹ですか?」
「いいえ~。只の大学の先輩と後輩ですよ」
あたしは20だし、アカガネ少尉も院生と言って通じる(もっと若く見えるだろうが)歳だから…無理は無いだろう。
「それは失礼致しました。ええ、でしたら大丈夫ですよ。お客様方は安心してお休み下さい」
「あら、でも気になります。居なくなった人達の共通点って何ですか?」
隠されると気になるのが人情ってものでしょう?
あたしの問いに、真っ白な制服の車掌さんはもったい付けた風にゆっくりと口を開く。
「……居なくなられたお客様は……」
「皆さん軍人なのですよ」
+++++
アカガネさんに、お名前だけですがルクスさん、お名前は出しておりませんが、ダルフィムさんをお借りしました!
ダルフィムさんが食堂で怖い話をして下さると言うので、ちゃっかりお借りしてしまいました。
不都合ございましたら訂正いたしますので!!
あたしとアカガネ少尉は夕食を終え、デザートタイムなのだが…。
「……気付いてる?」
「まあ…何となく」
はむっとチョコケーキを頬張るアカガネ少尉。もう既にケーキ皿は二枚空になっている。
「試しにね、ざっと数えてみたんだけど……十人以上乗ってるわよ」
「多いなー」
「多いわねー」
シフォンケーキに生クリームを乗せてあたしも一口。さっぱりとした甘さが食べやすい。
もつもつ食べてるあたしを見て、ふとアカガネ少尉がお代わりの紅茶を注ぎながら首を傾げた。
「そういや…今日はそんなに辛い物食べてなかったよな、ディア」
「そんな事無いわよ?トムヤムクンスープとか…」
「それ位だろ?食堂でルクスと食べてる時はもっと箸進んでるし」
「…………そ、そうだった?」
思い出せば、カレーとか他にも辛い料理があったのに…何でか食べる気があまり起きなかった。…スープは勿論美味しかったんだけれど。
……隊舎の食堂ではそんな事無かったのに。
ぼんやり紅茶にレモンのスライスを潜らせて、奇遇にも同じ列車に乗り合わせた同僚の人達を眺めていると、「満月の夜には『不吉』な事が起こるんだぞ~」と言っている青年の声が聞こえて、思わずそっちを見てしまう。
同じテーブルの人に話しているのは…多分海軍の人だ。
敷地内で釣りをしている姿を見た事があったわね。
「へー面白そーだなー」
「アカガネは怖がらないのね」
噂をしているテーブルを見つつ、明らかに信じていない様子のアカガネ少尉に訊ねれば、肩をすくめてアイスクリームが添えられたアップルパイにフォークを刺す。
「あんまり信じてないからなぁ。『不吉』って言ってもピンと来ないし」
「そうねぇ。ヤミカラスやムウマの鳴き声でも不吉って言うし…。」
「おや。あちらのお客様の噂はあながち間違ってはいないのですよ?」
そう言ってあたし達のテーブルに話し掛けて来たのは、真っ白な制服の…。
「えっと…車掌…さん?」
「へぇ。本当なんだ?」
「そうですね…見回りに行くと寝台車は満室の筈なのに、だぁれもいらっしゃらない個室があったり…後は…お連れさんを探す方にもお会いしますね」
あたしの言葉ににっこりと微笑んだ車掌さんが、気さくな笑みを崩さずにさらっと答える。
「それは丁度この様な美しい満月の夜に起きるものですから…。何時しか都市伝説として有名になったみたいです」
「…………」
「…………」
あまりにも世間話の様にさらっと言ってくれるものだから、思わず顔を見合わせてしまう。
「ふふっ。驚かせてしまいましたか。大丈夫ですよ。居なくなる方は決まってらっしゃいますので。……ええと、お客様方はご兄妹ですか?」
「いいえ~。只の大学の先輩と後輩ですよ」
あたしは20だし、アカガネ少尉も院生と言って通じる(もっと若く見えるだろうが)歳だから…無理は無いだろう。
「それは失礼致しました。ええ、でしたら大丈夫ですよ。お客様方は安心してお休み下さい」
「あら、でも気になります。居なくなった人達の共通点って何ですか?」
隠されると気になるのが人情ってものでしょう?
あたしの問いに、真っ白な制服の車掌さんはもったい付けた風にゆっくりと口を開く。
「……居なくなられたお客様は……」
「皆さん軍人なのですよ」
+++++
アカガネさんに、お名前だけですがルクスさん、お名前は出しておりませんが、ダルフィムさんをお借りしました!
ダルフィムさんが食堂で怖い話をして下さると言うので、ちゃっかりお借りしてしまいました。
不都合ございましたら訂正いたしますので!!
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