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此処はポケモン擬人化軍隊企画、『御旗のもとに』参加キャラの専用ページです。 設置H20.2.29
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陸三メンバーお借りしましたっ!!

海上にて。

きつい潮風を肌に受けながら甲板に上がれば、海軍の人達が船の揺れを物ともせずに走り回っている。
邪魔にならない様に手摺の方を歩いていると視線の先には背の高い姿。
向こうもあたしの姿に気付いたのか、眼が此方を向く。
「ルクス少尉も海見に来たの?」
「…………あそこは窮屈だからな」
ふいっと海面に視線を戻すルクス少尉の姿に、「あー…」と納得しながら隣に並ぶ。
そう言えばアカガネ少尉も「天井低いー」って言ってたわね…。
ぼーっとそんな事を思いながらの静かな沈黙。

どうも…最近、あの横断鉄道旅行から帰って来てから。
ルクス少尉と話すのは…緊張すると言うか、挙動不審になると言うか……。
なんとなく、今まで馴れ馴れしく接し過ぎた様に思えて、世間話の内容ですら一々考え過ぎてしまってうまく話せない。
……以前みたく、もっと気楽に話したいなぁと思いながらもずるずると……。

はふ、と溜息一つ。
眼下には陽光弾きながらも黒い黒い波が波頭を崩し。
ひと時と穏やかではなく、遠くの漁船の舳先が大きく揺れるのを見た。
「ねえ、あたし船あんまり乗った事無いから判らないんだけど…」
遠くで再び崩れる波頭を眺め、手摺の下、船体に打ち付ける横波を覗き込んで見比べる。
「この波って高い方なの?」
「…………海軍の奴らに訊いて来い」
それより下向いていると酔うぞと肩を引かれ、大人しく顔を上げて更に見上げる。
「む。ルクス少尉あたしより軍歴長いんだし、船乗った経験もあるでしょう?」
「…………それ程揺れてないのだから、大した事は無いだろう」
小型の船より、大型の船の方が揺れるらしい。
「ふぅん」と答えて海面を見れば、少し遠くの方でキャモメとペリッパーの群れが海上にひしめいている。
おそらく魚群がその下に居るのだろう。
あれだけの数がいるのだから、一羽二羽、こっちの方にも近付いてくる子はいないかしらと思うのだが……。
「……やっぱりこれだけ物々しいと、海鳥も近付いては来ない、か」
駐屯地のあるノアトゥンの港の海鳥達は、人懐っこくも逞しく、軍艦の上にも餌を強請りにくるというのに。
「…………暢気だな」
「今から緊張してたら陸に上がる前に疲れるわよ?」
何を当たり前の事を。
きょとんと首を傾げて見上げれば、縦長の瞳孔の眼を物言いたげに細められて見下ろされる。
潮風の中でも微かに聞き取れた溜息に、呆れの色を目敏く見つけて握った拳でルクス少尉を叩こうとして、止めた。
……思えばしょっちゅう叩いていたなぁと、今更ながら自分の行動に呆れる始末。

「………あいつらは如何していた」
「ん、ライス中尉達?」
見上げれば無言の肯定。
「さっきは『トランプでもやるかー』って言ってたと思ったけれど…」
「………酔うぞ」
「や、ライス中尉は流石に慣れてるしアカガネ少尉だって……あ」
「…………リクは初めてじゃないのか」
「今朝も食事は取ってたけど……様子見に行こうかしら」

空腹だと酔いやすくなるから、スコーンとかビスケットを差し入れがてら皆でお茶にしようか。
大丈夫だと良いんだけれど…。

「……様子見に行くついでに皆でお茶にしようかと思うんだけど…」
ルクス少尉はどうする?と言い掛けて、あーうーとモヤモヤ。
「……………なんだ」
訝しげな視線に、少しの逡巡を切り捨てて首を振る。
「んーんっ。お茶にするからルクス少尉も強制参加っ!」
「行こう」とルクス少尉の袖を引っ張って、船室へ向かう。
取り合えず手を振り解かれる様子が無い事にほっとしつつも、嫌がられてたら如何しようと思うと、怖くて後ろは振り向けない。

……だって。
今この時の船の中は落ち着いていて。
上陸したら『ゆっくり』なんて縁遠い言葉になるのだから。
まだ少しくらい、一緒に居たいのだと。
思うくらい良いんじゃないかと思ってしまう。

……言った所で、見込みは無いのだろうけれど、ね。

+++++

………私はもう何処へ頭を下げればいいのやら…orz
ルクスさんと、お名前だけですがライスさん、アカガネさん、リクくんをお借りしました。

ライス中尉のトランプ発言はえーと…。
なんとなく、陸三は軍艦での往路はそれなりに楽しみそうだな、と…。ピリピリしてそうなイメージが湧かなかったの…です…。
楽しむ時は楽しむ。真剣にやる時はやる。
多分それが陸三クオリティ~。

ディアレントが存外緊張もなくケロリとしているのは慣れと適応です。
伊達で幼少時に軍医と傭兵の両親に鍛えられた訳ではないので。

あ、因みに。
これはごにょごにょじゃないです。
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