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此処はポケモン擬人化軍隊企画、『御旗のもとに』参加キャラの専用ページです。 設置H20.2.29
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響く剣戟、銃声怒声、木立の合間から刃を交える人影が見える。
藪に向けて放った飛剣は隠れて小銃を構えている敵兵の腕に刃を埋め、彼が声を上げる前に白い閃光を伴った電撃が神経を麻痺させる。

(……やっぱり戦力の殆どは海軍に割り振ってるみたいね)

メアレイヒの本部基地のあるこの小島が密集している海域では、陸上戦よりも海上の方の攻守を重点に編成をしているのだろう。
メアレイヒの基地から出てくる陸軍兵は…ざっと見た所で数小隊。
全体を見ても中隊一つ半…位かしら。
それに学兵を加えたのが…この小島における陸上戦力らしい。

(かと言って…あたし達が有利って訳でも無いのが…痛いところなんだけど)

大隊で侵略しているとはいえ、あたし達をこの島に送り届けた艦隊は海上戦に向かうべく島を離れた。
物資は必要なだけ用意してあるけれど…短期間で戦局を終結出来なければ……あたし達はこの島から出られない。

勝算はあるし、海軍とも打ち合わせは済ませてある。
戦局を決める逆転の一手。
それまであたし達は持ち堪えなければならない。

更に別の敵兵を沈め、小太刀に付いた血糊を払う。
……時々、相手を斬っても刃に血が付かなくなった。
……斬るのが上手くなった事を…喜んでいいものかしら…?

……あたし達を送って来た戦艦の内、一隻がメアレイヒの海に沈んだらしい。
メアレイヒの誘いに乗って、渦潮が多発する海域を通過しようとしての事だ。
メアレイヒ本部を臨める主戦場の海域で戦っている、オースィラ海軍の主力部隊が崩れたと言う報告は…まだ無い。



―― ずっと、通信機からは音楽が流れている。
―― それは、柊大将の艦が無事だと言う証。

―― 不意に曲調が変わる。
―― それはカウントダウンを告げる、逆転の一音。



その音にオースィラ軍がメアレイヒ本部から距離を取り始めた。

「ライス中尉。こっちは無事。負傷は少数。 ―― 他の皆は?」
『リクは隣に居る。アカガネからはさっき連絡あって今移動中だ。
  ―― ルクスからの連絡がまだなんだよな』
「 ―― っ!?」

走っていた足が、ピタリと止まる。

「……だ…い、じょうぶですよね…?ルクス少尉」
『コイツ等相手にルクスが苦戦する事は無いだろーが…。
 交戦に夢中になって「聴いてなかった」とかはあるかもなー』
「ちょっ、そんな呑気な事言って ―― 」

のほほんとした通信機の向こうにむかって荒げた声は、ぬるりとした冷たさと共に背後から耳に掛けていた通信機を取り上げられて行き場を無くし。
ぽかんと通信機の行方を追えば、まだ新しい血の臭いのする…赤でまだらに染められた紫の袖に行き着いた。

「俺は問題無い」
『うぉ、ルクスか!?噂してると本人来るって本当なんだな!!』
「…何の事だ」
『イヤイヤ何でも。じゃあそっちもオッケーだな。……ディアにも突入の用意する様言っといてくれ。リクとアカガネには伝えてあっから』
「了解した」

「返すぞ」と手の上に落とされた通信機とルクス少尉の顔を見比べていると、頭上から溜息が一つ。
「ライス中尉からの伝言は聞こえていたな?」
「あ、うん」
「さっきから注意が散漫だ。死にたいなら別に構わんが」
「んな訳ないでしょ!!」
がう、と噛み付けば無言で背後に顎をしゃくられる。
振り向けば今も尚、地面に伏して血を垂れ流し続けるメアレイヒ兵が一人。
生乾きの血の臭いはルクス少尉の袖からも。
「……え…っと…もしかして」
濡れた色の真紅のサーベルから粘りの増した血を払い、眇めた金眼が無表情に森を見る。
「立ち止まってあれだけの大声で叫べば…殺してくれと言ってる様なものだろうが。
 なんだもう鈍ったか」
「……ごめんなさい」

……迷惑、掛けちゃった…。
気ぃ抜いたらいけない所で気抜いて…。
そりゃそうだ。あんな声出して気付かれない方が可笑しいもの。

「そろそろだろう。用意しておけ」
「…ん。…?」
どんよりと返された通信機を耳に掛ければ、ぬるりと指が滑る。
「?」
見れば生乾きの血が指に付いた。
「どうした」
「……ううん。なんでも無い」
通信機を外して耳を触っても切り傷の感触は無い。
それでもぬるりと何かが塗り広げられた感覚は有る。
……あぁ、そうか。
通信機取られた時にルクス少尉の手に付いてた血がついたんだ。
「ルクス少尉は…手とか怪我とか…大丈夫なの?」
「返り血だけだが。…それがどうした」
「ううん。なら良いんだ」


―― 一際強く。
―― 通信機の向こうから鐘を鳴らす様な音が響く。
―― 森を透かした向こうから伝わるのは、
―― 蒼い冷気を伴った光。


季節外れのダイヤモンド・ダスト。
海岸に突如現れたのは…巨大な氷のオブジェ。
変わり果てたメアレイヒ軍の本部の姿。


「いくぞ」
「うん」
「……今度は呆けるなよ」
「ルクス少尉こそ。今度は人質にするんだから殺しちゃ駄目なんだからねっ!!」
「………(面倒な)」
「聞こえてるわよっ!」
言い返しながら血の付いた指で触られた耳に触れると、乾いた血がパリパリと零れていく。
不謹慎だと解っていても、顔に熱が昇るのは止められない。

( あのね )
( でもね )
( 助けてくれて )


「……ありがとう」


「何か言ったか」
「何も?」

無言で駆け出したルクス少尉に続いてあたしも本部に向けて走り出す。
これが終局。
これで全てが決まって終わる。


+++++

ルクスさんとライスさん、お名前だけですが柊さん、アカガネさん、リクくんをお借りしました!

大分遅くなりましたが…9月戦のラストです…。
そして色々捏造スミマセンっ!
寧ろルクスさん…色々スミマセン…orz

愛は…あるんです。物凄く…!
でも状況が状況なので…糖分控えめな微微糖で…す。
てかもう…ルクスさんに助けて貰ったりとか迷惑掛けたりな描写多くてすみません…っorz
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