2008/07/07 (Mon) 23:59:04 ◇星合

日付改竄して七夕話。
………ルクスさん、お借りしてま、す…[壁]_-)))ｺｿｺｿ

「七夕なのよね～」
書類の束が置かれた机から、ふと見たカレンダーの日付にぽそりと零せば、向かいの彼が顔を上げた。
「……ぼやいても笹は出て来ないぞ」
「解ってるわよ」
書類の束を捌いているルクス少尉に答え、自分の書類に向き直る。
「んで七夕なんだけれどね」
「続くのか」と言いたげなルクス少尉の呆れた視線から目を逸らしつつ、書類にペンを走らせる。
「同じ七夕でも地域で違うじゃない？」
絵灯篭飾ったりー、ハロウィン宜しく蝋燭やお菓子貰いに行ったりー。
「……だからどうした」
「あー…んー…と」
もそもそ口籠りながらルクス少尉を窺えば、呆れつつもあたしの話を聞いてくれる様で。
その様子によ、よし。と覚悟を決める。

「あげるっ。ルクス少尉」

てんっ、と机に置いたのは、コロコロとセロハンに包まれた、オレンジがかった色の飴が詰まった小袋。
「……脈絡が無いな」
呆れた様な冷ややかな目で見られても、あたしにはあげたい理由があって。
「あ、あのねっ。七夕にお菓子をあげる風習のある地域があるのよっ」
意味無くぴよぴよ両手を動かして。
「…………」
「大丈夫！ルクス少尉用にちゃんと辛いの探して買ってきたからっ！！」
「……そんな色には見えんが」
「シトラスジンジャー味っ。ちゃんと辛くて美味しいから大丈夫！！」
なので。

「貰って下さいっ」

すずいとルクス少尉の方に飴の包みを押しやれば、頭上から溜息一つ。
指先から包みの感触が消える。
飴の包みを受け取るルクス少尉を良いの？良いの？と窺っていたら、何時も通りの淡々とした視線があたしを見返す。
「………辛いんだろう？」
「え、ええ。ちゃんと味確かめてから買ったもの」
「……なら断る理由は特に無い」
そう言うと、ルクス少尉は手元の書類に目を戻し、再びペンを走らせる。
「…………………（如何しよう）」

嬉しい。
何時もの、普段通りのやり取りなのに。
嬉しくて頬が緩む。

「………ディア」
「ふぇ！？」
「………昼までに終わらなくても俺は手伝わんぞ」
「お、終わらせるわよ」

手元の書類から顔を上げずにルクス少尉の言った一言に、時計を見ればそろそろ真剣に取り掛からないとお昼に食い込む時間帯。


この時間が終わるのは、本当に惜しいのだけれど。
七夕らしい事も出来たし……頑張りますか。


＋＋＋＋＋

って事で七夕ネタでした。

おそはる片思い満喫してますゴメンナサイ＼＾ｑ＾／

ちょっぴり勇気出してみた。(でもやってる事は何時もとあんまし変わらない)
しかも『七夕だ⇒ルクス少尉に何かあげたい⇒チョコ…は何か恥ずかしい…から飴にしよう』の思考回路。あげたかっただけ。……もう一歩が踏み込めない＾＾；

折角七夕だったので…。短冊とか素麺も考えたけど流石に無理だった＾＾；
ので、コンビニで見つけた『サマー・バレンタイン』のＰＯＰに便乗。
冬と違うのは恋人家族友人等、男女関係無くチョコを渡せる日……との事でした。
でもあげたのは飴。バレンタインなのに飴。
……流石にチョコを渡せる勇気は無いんだぜ…orz
ルクスさんにあげた飴のイメージは此方↓
ttp://www.kanro.co.jp/phps/product/product.php?class_cd=1&package_cd=2&category_cd=&key_cd=&compo_cd=&freeword=&item_cd=49755039
実際んまいです。

星合は七夕の別名。星の逢引⇒星合。
七夕で浮世絵美人の絵灯篭を飾るのは秋田、蝋燭(とお菓子)を貰いに行くのが北海道の七夕祭り。

旧暦の七夕(秋)だと５割の確率で晴れるのに、新暦(夏)だと晴れは３割を切るんだと。……見事に曇りでした＾＾；